自炊の森  〜追記あり〜

さあ、一体どうなる??自炊の森は!!同店のシステムは、自炊(電子化)機材の貸し出しに加え、裁断済みの書籍もその場で提供して「1冊いくら」の料金体系で自炊可能とするものである。同店のサービスが著作権法上許されるならば、自分が持っていない本まで電子化することができる旨味に照らせば、これを機に爆発的にiPad等の端末が普及してく可能性がある。この著作権法上の問題点に関して、同店では「知的財産権に詳しい弁護士と相談し、問題ない仕組みと判断した」と説明している。具体的には、①「まず、著作権法上、私的複製をするために、オリジナルの本を自分で買う必要はなく、たとえば書籍を友人から借りて複製する行為も法的には問題ない」②「店内で本を来店者にアクセスさせる行為は、あくまで閲覧行為であって、著作権法上の貸与権条項には抵触しない」③「私的複製の範囲を制限する、“公衆の自動複製装置”に関する規定も文書または図画については対象外とされている」と主張している。これらの主張は、著作権法上の条文を形式的にあてはめていけば、全くその通りの主張だと思うけど・・・ところがどっこい、カラオケ法理がぶっ飛んできて、お店側が複製の主体となれば、①が崩れる。。。。営利性はあっさり認定されるだろうし、問題は管理性か・・・ただ、ユーザーが持ち込んだ書籍のみならずお店が裁断してある書籍も自炊させることに鑑みると、管理性も認定されるんかな・・・まあ、間違いなくここの管理性が訴訟になった場合に最も激しく争われる点だろうけど・・・しかし、ここらへんが著作権法の難しいところで、サービスの利便性を追求すればするほど、著作権法上の権利にひっかかるという・・・技術の発展によって社会が受ける利益の享受を著作権法が邪魔しちゃいけない。ただ、それもあくまでもバランスであって、漫画家などのクリエーターの努力に対する報酬還元も無視できない。結局、こういったサービスを絶対的に禁止するのでなくて、これを維持しつつ、別の方法によってクリエーターに対する利益還元を行っていく方向で考えるべきでしょうね。んだから、私的録音録画補償金みたいに、自炊の森は「お店が管理している裁断済み書籍」の自炊によって得られた利益の一定割合をクリエーターに還元していくことが望ましいけど・・・絶対、自炊の森はそんなん反対するだろうなー 

てか、「知的財産権に詳しい弁護士」って言うけど、よっぽど喧嘩好きなんかなー 
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追記


「自炊の森」が、「システム整備のため」としてプレオープンを休止、サービスや料金体系を変更するらしい。。。なんだかなー 「知的財産権に詳しい弁護士」と同店との間に食い違いがあったんじゃないんかなー 「知的財産権に詳しい弁護士」が、カラオケ法理がぶっ飛んでくる、この微妙なサービスに対して、イケイケGoGoしてるとは思わないからね、弁護士が助言したことを都合のいいように受け止める、、、よくある話だろうしね。。。イケイケGoGoの同店の姿勢が修正されたのは、「知的財産権に詳しい弁護士」からのちょっと言ったことと違うんだけどっていうお話が入ったからかもね・・・全くの推測だけど・・・

でも、どうやら彼らは「利益の還元によって、歩み寄りの可能性があるのではあれば、率直なご意見を聞いてみたいと思います」「権利者の方々と話し合いを通じて妥協点を見いだせないか、という風に今は考えている」「新たな書籍の楽しみ方を選べる選択肢を与えたい」などの発言してるらしく、望ましい形で決着しそうだね!!あとは、やたらめったら強硬な権利者がいないことを願いますかね。。。