喉から手がでるほど欲しいiPad

誰かくれませんか?

しかし、かっこいいものを作りますなー これがどんどん普及していけば分厚い本なんかも必要ありません。デジタル化が進んだ現代にふさわしい端末でしょう。音楽業界をiPodの普及で塗り替えたアップルさんが、書籍業界も塗り替えるのだろうか。期待しています。

ところで、先日中日新聞の一面に、「本のスキャン代行は違法?」という記事が掲載されていた。技術が発展すると新しいビジネスが生まれ、権利者の利益と衝突する。よくあるパターンだ。そして、やはり代行業者に旗色が悪い。代行業者に私的利用目的がないんだし、モロ複製しちゃっているわけだから、権利者の複製権は制限されないんでしょう。

とはいえ、書籍の裁断・スキャンを代行してもらうってどんだけ利用者にとって便利なんだろう。これが電子書籍の普及を促すことになり、その結果、権利者の利益へと還元していくことだって考えられる。あるいは利用者の便宜を図るために代行業自体は認めておき、代行業者が権利者に一定の補償金を支払うことを求める考えだってあるだろう。利用者目線で考えることを忘れないで欲しい。頼みます。

話を異にするけど、よく高校時代に友達のコピーバンドのライブを観にいってた。カンパみたいに300〜500円払って観にいった。でも、これって非営利目的無料要件を満たさないから、モロ演奏権侵害でしょう。それでも権利者は権利を主張することなんてないでしょう。確かに権利者が権利を主張しないのは、権利侵害の把握(コピーバンドなんて全国に無数いる)が困難であることにすぎないかもしれない(本音は主張したい)。だけど、そうじゃないでしょうよ、コピーによるライブ演奏が、音楽バンドが上達するための必要不可欠な過程であって、より大きく文化の発展に資するからでしょう。加えて、コピーするなんてファンに違いないんだから、権利を主張するよりも、そうしないことが利益になるって考えているからでしょう。

技術の発展と権利者の利益のバランス。ずっと続くテーマだろうなあ。

ちなみに、福井健策『著作権の世紀-変わる「情報の独占制度」』(集英社新書・2010年)や田村善之「法教育と著作権法――政策形成過程のバイアス矯正としての放任との相剋」ジュリスト1404号(2010年)35頁で書かれている、擬似著作権の問題、バイアスの矯正が必要な意味はとても面白いと思う。